江戸川区の人口は、2023年5月現在、約69万人です。(出典:江戸川区)
数年前は70万人を超えていたのですが減少しています。原因は何でしょうか。
人口増減には2種類ある
原因を探る前に、2種類の人口増減、「自然増減」と「社会増減」について触れておきます。
簡単にいうと、「自然増減」とは出生数から死亡数を引いたもの、「社会増減」とは流入数から流出数を引いたものです。
この記事では「社会増減」に焦点を当てて検証していきます。
実データから調査
東京都統計局が、国勢調査+住民基本台帳のデータを公開しています。それを使って視覚化しました。(Tableauで作成、地図作成のための空間データの利用方法はこちらのサイトを参考にしました)
令和4年3月の増減数合計です。
視覚化から見えてくるものはあるか
(左側)都内間移動による増減
新宿区を中心に、都心に近いほど減少数が大きいことが伺えます。都心から周辺部へ移動した人数が多いということです。
ただ江戸川区は周辺部なのに減少数が大きいという特徴があります。
江戸川区からどこの区へ移動している人が多いかはわかりませんでした。また、江戸川区へ移動する区民も少ない可能性が高いです。
今後、調査/検証したいと思います。
(右側)他県との移動による増減
23区すべてで増加しています。
左側の地図と逆に、周辺部のほうが増加数がやや大きい傾向があります。都心部と比較して家賃が安いことが大きな要因でしょう。
いちばん増加数が大きい大田区は、隣の神奈川県からの流入が多いのではないでしょうか。
江戸川区も他県からの流出より流入が多いため合計は増加となっていますが、お隣の千葉県へ流出している人数が多いために増加数が少ないのかもしれません。
就職にあたり家賃が安い江戸川区に住み始め、その後結婚/出産などを経て、子育て世帯に人気の高い千葉県北西部へ流出するケースなどが考えられます。
在宅勤務が定着しつつあることもあり、都心からはやや遠い印西市や流山市の人気が高まっているとも聞きます。
区でも、子育て世帯が流出していくことは何年も前から危惧していたようです。
ともに、生きる。江戸川区
江戸川区の魅力を高めるために、我々区民ができることは何でしょうか。少なくとも、区政に興味を持つことは大切です。